フランス語の本の読書記録 : Archives [ 2009年06月 ]

フランス語の小説、漫画、エッセイ等の読書の記録

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第1次世界大戦を題材にした異彩なフランス漫画

21:44

「La Lecture des ruines」
表紙写真lecture ruine
著者 : David B
出版社: Dupuis
本の種類 : ハードカバー(24x1x31)
ページ数: 68頁
分類: 独創的な漫画、ユーモア漫画、アングレーム国際漫画フェスティヴァル

1917年5月、連合軍の諜報部員 Jan Van Meer は、行方不明の兵器設計技師 Hellequin の行方を捜査せよとの任務を受ける。 しかし、この任務の真の目的は、敵の注意を Hellequin にひきつけるカモフラージュであるため、Hellequin の追跡捜査は行うものの、決してHellequin を見つけてはいけない、という条件がついていた。

ところが、上官の命令に従い、ロンドンに赴き、捜査を始めるフリをする事になった Jan Van Meer は、ロンドンの通りを歩いている時に、Hellequin から、声をかけられてしまう。


第1次大戦を舞台に展開する、奇妙なユーモアに彩られた独創的なフランス漫画。

夢というのは、人間の脳の掃除する役割を持っているので、人は夢を見る事が出来なくなると発狂する」という定義に基づき発明された夢を破壊する『Canon à rêves』

植物と鋼を融合させて作った、敵の前進を阻み、人間や建築物を覆いつくし、破壊に導く、成長する鉄のいばら『Barbelé vampire』

じゃがいもで作られた肉体に、電気で命を吹き込んだ、輸送不要の食料兼兵士 『Homme de terre』

等々、次々と不可解な発明をしたあげく、廃墟に残されたアルファベットを組み合わせて解読すれは、『戦争』が、我々に何を語りかけようとしているのか理解出来ると信じ込み、その検証のため姿を消した、天才設計士 Hellequin、
Hellequin を、本当は見つけたくないのだけど、神出鬼没の Hellequin 博士に、いつも、見つかってしまう気の毒な Jan Van Meer 諜報員、
この二人をを中心に、ドイツ軍のスパイとしに雇われている、おかしなギャングの父娘などが絡んでくりひろげられる奇想天外な物語。

常識を木っ端微塵にぶっ飛ばす、強烈な想像力により形成されている、荒唐無稽とは正にこの事、と言いたくなる、ぶっ飛んだストーリーなのですが、グラフィック、そして漫画化手法が卓逸しているため、自然とストーリーに引き込まれてしまいました。

決して悲壮感に陥る事なく、戦争のおぞましさを抽象化して漫画という形で表現した佳作だと思いました。

本書は、2002年アングレーム国際漫画フェスティヴァルの『Alph-Art du meilleur album(最優秀作品賞)』の候補作品に選ばれました。

【こんな人にお勧め】
独創的な漫画を読みたい方。  戦争をブラックユーモアで描いた漫画を読みたい方。

【きわめて個人的な本の評価】
総合評価 :3.5/5
ストーリー :3.5/5
グラフィック :3/5
彩色:3/5
ストーリーボード :4/5
フランス語難易度 : 2/5(易<難)
読みごこち :4/5(難<易)


2010年9月06日に一部加筆修正。

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ユーモア系BD
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独創的な漫画
ユーモア漫画
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『六次の隔たりの定理』をテーマにしたフランスのサスペンス小説

21:31

表紙写真Theorie du「La théorie des six」

著者 : Jacques Expert
分類 : サスペンス小説、多読

出版社  : Anne Carrière
本の種類 : ソフトカバー(14x2x21)
ページ数 : 319頁


1992年に、ハンガリー人の作家 カリンティ・フリジェシュ(Karinthy Frigyes)氏の著作で世界中に広められ、アメリカのイェール大学の心理学者スタンリー・ミルグラム (Stanley Milgram) 氏の実験により確証された『六次の隔たり』の定理をテーマにした、フランスのサスペンス小説。

この『六次の隔たりの定理』を証明すべき、パリに住む、独身の中年男は、マルセイユで偶然出会った、路上生活者を殺害し、被害者の血で、死体の横に、『6』の文字を書き、その場を立ち去る。
警察は、この殺人事件は、被害者と諍いを起こしていたもう一人の路上生活者の犯行によるものと断定していたが、パリで初めて、警視署長に任命された女性である Sophie Pont 署長に宛て、犯人から、この殺人が、『六次の隔たりの定理』を証明するために行われ、この定理を証明すべく、これから5件の殺人が行われると、予告する匿名の手紙が送られる。


一時、話題になった『六次の隔たり』こと、スモールワールド現象をテーマにした、サスペンス小説。
『六次の隔たり』に基づいた計画殺人を実行する犯人の姿と、彼を追う、男勝りの Sophie Pont 警察署長の姿が、並行して語られてゆきます。

ポリオの後遺症のため、片足に軽い障碍がある他は、外から見たところまったく目立たないけれど、内に異常を秘めているごく普通の公務員の犯人、
マッチョーな警察で、男性のライバルを蹴落とし、警察署長の座を射止めた、猛進タイプで、ひたすらワイルドな Sophie Pont 警察署長、
Sophie Pont 警察署長から、憎まれているけれど、そんな事に気づかず彼女を密かに尊敬している、お色気たっぷりで、鋭い嗅覚を持つ警察署長秘書 Rachel 、
等々の、作中人物の性格や心理を鮮やかに描きながら、ストーリーは、リズミカルに進行して行きます。

犯人はまだしも、Sophie Pont 警察署長が、感情導入しがたい『嫌な奴』に描かれているのは、この手のサスペンスにしては、異色。  又、推理・サスペンス小説で、おざなりがちの作中人物達の心理描写が、しっかりと書き込まれているのは評価に値すると思いました。 そして、『六次の隔たり』を作品の支柱に据えているため、巷に溢れている、サスペンス物とは、ちょっと違った風味が感じられます。

一つの章が短めで、俗語がかなり出てきますが、とても読みやすいフランス語で書かれており、活字の大きさも大きめという事もあり、300ページ以上あるのに、あっという間に読み終わってしまった、そんな滑らかな読み心地の本でした。

着眼点は面白いし、作中人物の心理描写も充実しているし、読み心地も快適、などなど、良いサスペンス小説に不可欠な要素は揃っている作品なのですが、ストーリー及び、プロットに工夫が見られないため、それらの優れた要素が十分に活用されておらず、凡庸な印象しか残してくれませんでした。

しかしながら、すらすら読める本なので、多読又は、日光浴のお供には、お勧めできる小説なのではないかと思いました。

【こんな人にお勧め】
『六次の隔たり』を題材にしたフィクションを読んでみたいとお思いの方。サスペンスが好きな方。多読用。

【こんな人にお勧め】
サスペンス物が好きな方、多読用。

【きわめて個人的な本の評価】
作品評価     : 3/5
フランス語難易度 : 3/5(易<難)
読みごこち    : 4/5(難<易)

【関連記事】
著者名別索引・小説 【著者名 E】Jacques Expert

2010年4月2日に一部加筆修正。 2013年5月28日にレイアウト修正。

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小説・エッセイ・ノンフィクション
フランス語レベル中級向け
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サスペンス小説
多読
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アルジェリア戦争をテーマにしたフランスの漫画

22:41

「Azrayen」
表紙写真Azrayen'
ストーリー : Frank Giroud
作画 : Christian Lax
出版社: Dupuis
本の種類 : ハードカバー(23x1x31)
ページ数: 114頁
分類 : 社会派漫画

1957年アルジェリア。 フランス軍の Messonnier 中尉の率いる、22人の兵士からなる一隊が、装備と共に消息を絶った。 Messonnier 中尉と彼の隊の捜査を任命された Valéa 大尉は、Messonnier 中尉の恋人であったベルベル人の女教師 Takhlit Allilat を連れて、Messonnier 中尉の隊が辿った道筋を追い、カビリー人の村へ調査に赴く。

アルジェリア戦争へ動員された、このBDのストーリー担当の Frank Giroud 氏のお父さんの経験を元に、当時の文献やドキュメンタリー等を参考にして、書かれたフィクション。 1999年のACBD(漫画批評家&ジャーナリスト協会賞)受賞作。

巻末には、Giroud さんによる、本書の細かい制作経過を語った、22ページにわたる、「あとがき」と呼ぶには、あまりにもに内容の濃い、写真と、作画担当の Lax 氏の水彩画入りのルポタージュが掲載されています。  
このルポによると、この漫画は、Giroud さんのお父さんが、従軍当時に書いたメモを原点として書かれているものの、純粋なルポ漫画ではなく、ストーリー性を持たせるために、舞台、ストーリー等に、手が加えられているとの事です。 しかし、当時の文献や、関係者の証言を参考にして書かれているので、フィクションと呼んでしまうのにも、躊躇を感じてしまう、そんな微妙な位置にある作品に仕上がっています。

1989年に、本書の計画がスタートし、初版が1998年と、制作準備に、多大な時間がかけられた事からも、多くのBDのシナリオを手がけている Giroud 氏の格別の思いと情熱が、本書に、注ぎ込まれているのが伺われます。 そんな本書制作の様子と、Giroud 氏の思いが綴られた、巻末のルポタージュには、本編に劣らない、読み応えを得ることが出来ました。

小説にしても、決して見劣る事のない、アルジェリア戦争の、泥沼的な一側面を見事に捉えた、ストーリーも衝撃的なのですが、それに加え、その重厚なストーリーを彩るグラフィックも圧巻。 背景の描写には、繊細さが感じられるのに、人物の描写には、リアリティーが感じられる、表現力に溢れているグラフィックです。 

ただ、今から20年前に出版された作品なので、本書は、クラシックなBDの手法を用いて漫画化されています。  ストーリーを忠実に描写する事と、絵として見せる事を第一に考えて漫画化されているので、読み心地は、それほど快いものではありませんでした。

ただ、ぼぉっとして、テキスト部分を読んで、グラフィックを見ていれば、すんなりストーリーが理解できる日本の漫画と違って、最新の注意を払い読まないと、ストーリについてゆくことが出来ません。 又、リアリティーを出すためには、不可欠だと思うのですが、カビル語(だと思う、もしかしたらベルベル語?)のテキストが出てきて、欄外に仏語訳が書かれていたり、略語が出てきたりするので、さほど難しいフランス語が使われているわけではないのですが、今まで読んだLax氏の他のBDによりも、読破するのに、時間がかかってしまいました。

又、ストーリーボードの構成という面でも、一コマ一コマが絵になるように、考えられてはいるものの、最近、BDでも見受けられうようになった、ページーの中で、うまく間をとりながら、作中人物の感情を表現して行くという、日本の漫画に近い手法が用いられているBDと比べてしまうと、やはり、見劣りしてしまいます。

大変優れたフランス漫画なのですが、読解に、少々努力を要する作品なので、あまり疲れていない時に、ゆっくりと時間を取って、読まれる事をお勧めします。

【こんな人にお勧め】
アルジェリア戦争に興味のある方。  骨のあるストーリー+優美なグラフィックの漫画を読んでみたい方。

【きわめて個人的な本の評価】
総合評価 :4/5
ストーリー :5/5
グラフィック :4/5
彩色:4/5
ストーリーボード :3/5
フランス語難易度 : 3/5(易<難)
読みごこち :2.55/5(難<易)


2010年9月14日に一部加筆修正。

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その他BD
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社会派漫画
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実話を元にした第1次大戦で顔に醜い傷を受けた男達の再生の物語

22:24

「La chambre des officiers」
表紙写真chambre officier
著者 : Marc Dugain
出版社: Pocket
本の種類 : ペーパーバック
ページ数: 171頁
分類: 本屋賞(Prix des Libraires)、多読

大学の建築科を卒業し、建築会社に勤務していた Adrien Fournier は、中尉として、第1次世界大戦に動員される。
動員直前に、駅で偶然出会った、戦場に向かうフィアンセを駅まで送り届けた美しい女性と至福の一時を過ごし、戦場に赴いた Adrien は、上官から指令を受け、ミューズ河に可動橋を架けるための調査に出るが、その際に、敵の砲撃を受けてしまう。 

二日後に、瀕死状態の Adrien は、味方から発見され、すぐに病院に運ばれるが、顔の下部が大きく損傷しており、治療には、高度な技術が必要なため、Adrien は、パリの、ヴァル・ドゥ・グラス病院へ転院させられる。


パリのヴァル・ドゥ・グラズ病院の最上階に設けられた、顔に傷を受けた士官用の病室に入院した主人公が、同病室に入院した、彼と同様、顔に醜い傷を受けた Weil、Penanster という二人の男と共に、模索しながら、社会復帰してゆく様子を描いた小説。

絶版になっている JC Larrès 社から出版された、初版本の裏表紙の説明には、本書は、著者の祖父をモデルにしているとの事です。  身近な人をモデルにしているせいか、小説として読むと、物語としてのふくらみが欠けているいるように、感じるところもありました。  しかし、この世を恨みたくなるような境遇の中にいても、前向きな姿勢を失わず、自己憐憫に陥る事なく、生きてゆこうとする主人公とその友人達の姿が、さらっと書かれており、テーマの暗さのわりに、ジミジミしている所がないのが、とてもいいと思いました。

深刻なテーマを扱っているわりには、驚くほどすらっと読めてしまい、爽やかな読後感が得られた作品なので、多読にもお勧めしたい本書は、1999年に、本屋賞(Prix des Libraires)を受賞しています。

【こんな人にお勧め】
顔に醜い傷を負った男達の再生の物語を読みたい方。  多読用。


【きわめて個人的な本の評価】
作品評価 :(3.5/5)
フランス語難易度 :(3/5)易<難
読みごこち :(4/5)難<易


【関連記事】
著者名別索引・小説 【著者名 D】

2010年10月04日に一部加筆修正。

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小説・エッセイ・ノンフィクション
フランス語レベル中級~上級向け
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多読
本屋賞
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フランスの小学校低学年向けのSF小説

17:46

「A rebrousse-temps」
表紙写真 a rebrousse temps
著者 : Pascal Garnier
挿絵 : Lisa Mandel
出版社: Lire c'est partir
本の種類 : ソフトカバー(11x1x17)
ページ数: 45頁
分類: 児童書、絵本


主人公の Mathilde は、どこにでもいる、普通の女の子。  Mathilde は、同じ建物に住んでいる、余計な事を言わなくても、気持ちが通じる、控えめな老婦人の Pinchon さんの事が大好き。 だから Mathildeは、学校から帰ってくると、Pinchon さんの所へ遊びに行き、そこで、ミニ・ゴッフルを食べながら、一時を過ごすのが習慣になっていた。

ところが、その日は、Mathilde が、いつもの様に、Pinchon さんのドアをノックをしても、なしのつぶて。 不審に思った Mathilde が、ドアを押してみると、鍵はかかっていない。 そして、居間のテーブルの上には、さっきまで、Pinchon さんがいた形跡が残っていたのを目にした Mathilde は、Pinchon さんは、すぐに帰ってくるのでは・・・と、思い、Pinchon さんの帰りを待つ事にし、テーブルの上のミニ・ゴッフルに手を伸ばしかけた。 その時、ものすごい音がして、壁が膨れ、そこから、ほこりにまみれた Pinchon さんが、 Mathilde の前に姿を現す。


小学校低学年向けのミニ絵本。
あのフィリック・K・ディックのSFの名著「逆回りの時間」の仏訳と同じタイトルが付いている本書は、子供にも理解出来るような、ほほえましいユーモアを交えて書かれた、可愛いSFタッチの創作童話です。

この作品、フランスの小学校の2年生のクラスの教材で使われているだけあって、一つの文及び章の長さが大変短く、とっても読みやすかった本です。 ペーパーバックとほぼ同じサイズ、そして、活字が大きい上、挿絵が豊富に挿入されているので、44ページあるけれど、活字部分の正味は、ほんの20ページ以下だと思われます。 これなら、フランス語初心者でも、無理なく読み切れる長さだと思いました。

そして、内容も、子供向けのお話なのに、全然説教臭くないのにも、好感が持てます。  大人が読むのには、多少歯ごたえが無いような気もしますが、子供に

「何かお話して!」

と、せがまれた時に、この話をすると、かなり、喜ばれるのでは、・・・
というタイプのストーリーだと思いました。

フランス語の教科書は味気ないので、読むのが退屈。 だけど、新聞記事は、難しすぎて読めない、なんて思っていらっしゃる、フランス語初心者の方や、児童文学が好きな方に、お勧めしたい作品なので、現在、本書が、絶版となっているようなのが、まことに残念に思えます。

【こんな人にお勧め】
絵本が好きな方。  児童文学が好きな方。  フランス語初心者。

【きわめて個人的な本の評価】
作品評価 :(3/5)
フランス語難易度 :(1/5)易<難
読みごこち :(5/5)難<易


【関連記事】
著者名別索引・小説 【著者名 G】

2010年6月14日に一部加筆修正。

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小説・エッセイ・ノンフィクション
フランス語レベル初級向け
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児童書
絵本
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ジャンル : 本・雑誌
テーマ : 洋書の絵本
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散文詩的なスタイルの美しい文体で綴られたフランスの現代小説

21:36

♥ Coup de coeur ♥
表紙写真 encombrant「Les encombrants」

著者 : Dominique Sampiero

分類 :  独創的な小説、多読、お勧め本


出版社  : Grasset
本の種類 : ソフトカバー(12x1x19)
ページ数 : 145頁



フランスとのベルギーとの国境にある近い小さな村の、村はずれの林の大木の上に、備え付けられた狩人用の小屋に、Jean という若者がだった一人で暮している。

孤児で、人並みの知能を持たないと村人達から思われている Jean は、庭に乾かしてある洗濯物を拝借し、その代わりに、玄関先には、雨水を溜めた瓶を置いて行く。 そして、空から落ちた水は、髪にボリュームを与えると、雨水の入った瓶は、お洒落な女達に、そっと持ち去られる。 そして、そんな事を心得ている、村人達は、わざと、古着を洗濯紐にかけっぱなしにしておく。

Jean の小屋には、村人が年に一度の不良品回収に出した、壊れた家具が、運び入れられている。

社会生活に背を向け、一人で自然に囲まれ密かに暮らしている Jean と、両親から、目にいれても痛くないほど可愛がられている Ciara という少女の人生が、偶然に交差し、静かな村に、波紋が広がる。


一つ一つの言葉の持つ美しさ、そして、言葉と言葉を重ねることにより生まれる、ハーモニーを十分味わうことの出来る、洗練された文体で綴られた、1ページ~数ページの短い章からなる、散文詩的なスタイルの小説。

本書は、一つの話を語る小説で、詩ではないのですが、詩という形式を用いて書いた小説、とでも形容したくなる、特別なスタイルが用いられています。
言葉の持つ響きを最大限に引き出した美しい文章を、重ね合わせて、節に編み上げ、章を作り、一つの小説にした作品です。

やさしい言葉、短い文章を使い、自然と融合して生きている、無垢な心を持った現代世界に生きる妖精のような存在である Jean の姿と、静かな村の様子が、みずみずしく、詩的に描き出されてゆきます。

巧緻な構成になっているので、研ぎ澄まされた感性、洗練された描写技法を堪能できるだけでなく、物語を読む醍醐味を味わう事も出来る作品。

平易なフランス語で書かれているので、すらすら読めてしまったけれど、文章と、言葉の美しさを、じっくり味わいたいので、多読用にしてしまうのは、もったいないそんな一冊です。

【こんな人にお勧め】
美しいフランス語で書かれている小説を読みたい方。 独創的な小説を読みたい方。 多読用。 

【きわめて個人的な本の評価】
作品評価     : 4.5/5
フランス語難易度 : 3/5(易<難)
読みごこち    : 4/5(難<易)

【関連記事】
著者名別索引・小説 【著者名 S・T・U】Dominique Sampiero

2010年5月28日に一部加筆修正。2013年3月23日にレイアウト修正。

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テーマ : フランス語多読
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フランスの諜報機関をテーマにしたサスペンス小説「Citoyens clandestins」の続編

22:44

「Le serpent aux mille coupures」
表紙写真serpent au milles morceaux
著者 : DOA
出版社: Gallimard
本の種類 : ソフトカバー(16x1x23)
ページ数: 217頁
分類: サスペンス小説、多読

フランスの南東部にある、Moissac という小さな村に住みついた、セネガル系フランス人 Omar Petit は、一部の人種差別主義者の村人達から執拗な嫌がらせを受け続けていた。
ある夜、Omar のブドウ畑を荒らしに来た、Baptiste Latapie という村人は、見慣れぬ四輪駆動車が現れ、近くの小川の岸に停車したのに、驚き、すばやく身を隠す。

その車の中に乗っていたのは、コロンビアから、フランスへの麻薬密輸の取引先との密談のため、やって来た、コロンビア・マフィアのボス Alvero Greo-Perez の息子 Javier と、その配下の者だった。
尿意を催した一人が車から降り、闇にまぎれ、用を足そうとしたところ、彼は、近くにヘルメットをかぶった男が倒れているのに目を留める。 そして、その足に傷を負っている男を捕まえ、ボスの支持を仰ぐため、車へ引きずって行ったが、突然、拳銃を抜いた、負傷した男に、四輪駆動に乗って来た3人は、瞬く間に命を奪われる。

傷ついた足を引きずり、バイクにまたがり、負傷した男は、やっとの事で、Omar Petit の家にたどり着く。
そこで、男は、Omar Petit と妻の Stéphanie、そして娘の Zoé と、番犬 Xja を人質に取り、傷が癒えるまで、彼らの家に立て籠る事にする。

一方、約束に遅れて現場に着いた、フランス側のヤクの取引先の Jean-François Neris と、ナポリタン・マフィアの一員 Simone Canavaro は、3人の死体の乗った四輪駆動を前に、途方に暮れる。 自分達がここに車で来たのを目撃されているため、死体の乗っている車を他の場所へ移動しなければならないと判断した Canavaro は、車を移動し、火を放つ。

そして、翌日、半焼状態での車と焼死体が発見される。
そして、コロンビアから、Antonio Mireles-Torres 名義のパスポートを持つ、 Chen Tod Niemeyer が、Alvero Greo-Perez の自家用ジェットに乗り、Moissac に現れる。


保守的な村人達による、黒人入居者に対する嫌がらせ以外、たいした事件が起こらない、静かな村に、連続して起こる、残酷な殺人事件、そして、それに、謎の男に人質に取られた Omar Petit 一家の運命を絡めたスリラー。

手堅く構成されており、スピード感があり、なめらかな読み心地の作品なのですが、特記する事のない、どっちかというと平凡なタイプのスリラー。 又、主要登場人物となる、バイクに乗った謎の男の過去や、これまでの経過について、全く説明がなされていまま、ストーリーは進行して行きます。

今まで読んだ DOA 氏の作品は、皆、込み入った筋の小説だったので、

DOA さんらしくない、ストレートなスリラーだなぁ・・・
心境の変化かしら?

等と、思いながら、ページを捲って行ったのですが、ラストになって、この作品は、先に書かれた「Citoyens clandestins」の後日談となっており、「Citoyens clandestins」と、多分これから書かれるはずの次回作の、橋渡し的な作品であるという事に気づき、どうして、こんなスタイルの作品になったのか、やっと理解する事が出来ました。

本作だけ読むと、テレビドラマにでも出てきそうな、平凡なスリラーですが、「Citoyens clandestins」と併せて読むと、本書の違った顔が見えてくるので、是非、「Citoyens clandestins」を読んでから、紐解きたい一冊です。

【きわめて個人的な本の評価】
作品評価 :(3/5)
フランス語難易度 :(3/5)易<難
読みごこち :(4/5)難<易


【関連記事】
著者名別索引・小説 【著者名 D】

2010年9月26日に一部加筆修正。

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小説・エッセイ・ノンフィクション
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多読
サスペンス小説
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DV(ドメスティック・ヴァイオレンス)を慎み深く漫画化したバンド デシネ

21:13

♥ Coup de coeur ♥
表紙写真 Ines「Inès」
ストーリー: Loïc Dauvillier
作画   : Jérême d'Aviau
分類 : 白黒漫画、お勧め漫画

出版社  : Drugstore
本の種類 : ソフトカバー(19x1x26)
ページ数 : 102頁


毎晩のように、アパートの隣から聞こえてくる、小さい女の子の「ママ、ママ」と、母親を呼ぶ切羽つまった叫び声に、心配になった女性は、隣人のドアのベルを鳴らす。 しかし、応答に出た隣のご主人から、娘は、寝るのがいやで、我儘を言ってるだけだから、気にする必要はないと、言われ彼女は、すげなく追い返される。

ところが、幼い娘と夫と3人でアパートに暮らしている、傍から見ると、ごく普通の家族の、この一家の妻は、毎日のように、精神的にも、肉体的にも、夫から、虐待され続けていた。 
彼女は、幼い一人娘と共に、暴力的な夫の元を去る事を考えながらも、それを実行に移す事ができないまま、ひっそりと苦しみ、自分を責めながら、毎日を送っていた。


フランスでは、10人に1人が、DVの被害者であり、2007年には、166人の女性、26人の男性が配偶者により、殺害されており、2日半に1人の割合で、DVのため夫により妻が殺されています。
(以上の統計は、 http://fr.wikipedia.org/wiki/Violence_conjugale を参照にしました。)
そんな、フランスで、大きな社会問題となっている、ドメスティック・ヴァイオレンスをテーマに、助けを求める事すらできないほど追い詰められたヒロインの姿を描くことにより、DVの複雑さと、その酷さを、訴えかけた、フランス漫画です。

太めのペンタッチで、ラフに描かれている、白黒漫画。  ぱらぱらっと、めくって見たところ、読むところは少ないし、グラフィックも、ちょっと雑な感じがする、そんな、ちょっと見は、ぞんざいな印象しか与えてくれない作品なのですが、ところがどっこい、本書は、稀に見る繊細さと、インテリジェンスに溢れたバンド・デシネです。

野次馬根性的な、DVの細かい描写を避け、ヒロインの心理に焦点を置いて漫画化されているので、読むところは、とても少ないのですが、その僅かなテキストと、グラフィックの力で、ヒロインの気持ちが、ずきずきと読者の心に突き刺さるように、伝わってきます。 それだけでも、すごい事なのですが、本書はそれだけでなく、壁の向こうで行われている暴力に、気づくことのない隣人、カップルの友人の姿、など、DVを取り巻く複雑な要素を、ほんの数ページと、僅かなテキストで、見事に、集約する事に成功しています。 

こんなに、生々しく、複雑なテーマを、この様に、思いやりを込めて、シンプルに、かつ繊細に、そして衝撃的に表現するのは、並み大抵の技量ではないと、舌をまきました。 

DVという、かつてタブーだった社会問題を、慎み深く、かつ、力強く訴えかけた、本書は、今年今まで読んだBDの中で、間違いなく5本の指に入る傑作です。

【きわめて個人的な本の評価】
総合評価     : 4/5
ストーリー    : 4/5
グラフィック   : 1.5/5
ストーリーボード : 5/5
フランス語難易度 : 2/5(易<難)
読みごこち    : 4/5(難<易)

【外部リンク】
「Inès」の試し読みが出来るサイト

2010年5月16日に一部加筆修正。 2013年3月28日にレイアウト修正。

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その他BD
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お勧め漫画
白黒漫画
Thread
ジャンル : 本・雑誌
テーマ : BD(フランス漫画)
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2009年フランスの本屋賞(Prix libraire)受賞作品

01:26

「Pour Vous」
表紙写真 pour vous
著者 : Dominique Mainard
出版社: Joëlle Losfeld
本の種類 : ソフトカバー(15x1x22)
ページ数: 252頁
分類: 本屋賞(Prix libraire)、多読



35歳になる Delphine は、『Pour vous』という、特殊な事務所を経営している。 『Pour vous』に常勤しているのは、Delphine と、秘書兼従業員の Marja というシングルマザーのみ。 その他必要に応じて、アルバイトを頼む事もあるが、大半の仕事は、Delphine が自ら請け負っていた。

『Pour vous』は、子供がいない夫婦に、一週間に数時間、自分の子供のように可愛がる事の出来る子供を貸し出したり、孫娘になって老人を公園に散歩に連れ出したり、逢瀬の適わないカップルの仲介をつとめたり、半引きこもりのオタク少年の従姉として、彼を外に連れ出したり・・・等々といった、人間関係を、高額な報酬と引き換えに提供する事を事業としていた。

そんな、モラルからはずれた事業内容の事務所であったが、幼い頃母親から棄てられ、一人で生きてきた Delphine にとって、『Pour vous』は、彼女の心の支えであり、『Pour vous』を繁栄させる事が Delphine の唯一の生きる目的だつた。

ある日、毎週のように、老人を公園に連れ出している時に、Delphine は、ある男から声をかけられる。
後日、事務所を訪れた男は、自分が、かつて Delphine が世話をした依頼人の愛人であった事を明かし、ある仕事を彼女に依頼をした事から、静かな Delphine の生活に波紋が広がり始める。


今まで紹介した、著者の作品に見られた、静謐で、流れるような文体に、精緻な心理描写が加わった、これこそ正に心理小説の頂点と、言いたくなる様な見事な表現力。
そのきめ細かい文体で、感情に欠けた石の心を持ち、どんな状況でも、決して冷静さを失わずに、仕事のためなら、他人だけに出なく、ひたすら自分に対しても冷酷になれる、ヒロインの心の内が語られてゆきます。  

高額な報酬の代わりに、偽りの人間関係を、なんの躊躇いもなく提供するヒロインの行為は、モラルにはずれているのですが、読者がヒロインの心の内を自然と理解出来るように、巧妙にストーリーが仕組まれている上、文章力に長けているため、読み進んでいるうちに、この冷酷なヒロインに、自分が感情導入してしいるのに気づき、唖然とした思いを味わいました。

先に紹介した「Je voudrais tant que tu te souviennes」は、お話の筋より、文体を味わうタイプの小説でしたが、本書は、しめやかな文体と同じくらいストーリーにも、磨きがかかった、オールマイティーな、完成された作品。

この本を読んだら、決して無傷では済まされない、そんな、とても危険な本。
おしまいのページを読んで、本を閉じた後、心が底から揺さぶられ、足元がグラグラと揺らぐような感覚を覚えた、感動とは、正極端の位置にあるマイナスな感情の嵐を体験しました。

そんなわけで、カタルシスを感じたくて小説を読む方には、お勧め出来ませんが、人間の感情のツボを悪魔的な巧妙さを用いて刺激した、著者の稀有な小説家としての資質を感じ取る事の出来る、比類のない小説。

心理小説の傑作と言っても、決して過言ではない本書は、2009年本屋賞を受賞しています。

完成度が高い、優れた小説なのですが、人により評価が大きく分かれるタイプの作品なので、あえてお勧めマークはつけませんでした。

【こんな人にお勧め】
人間の心理を巧妙に描いた小説を読みたい方。  多読用。

【きわめて個人的な本の評価】
作品評価 :(4.5/5)
フランス語難易度 :(3/5)易<難
読みごこち :(4/5)難<易


本書のパーパーバック版「Pour Vous」も出版されているようです。

【関連記事】
著者名別索引・小説 【著者名 M】
本屋賞

【外部リンク】
本書のペーパーバック版のアマゾン・フランスの頁


2010年5月14日に一部加筆修正。 2013年1月14日に【外部リンク】追加。

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フランスの刑務所の実態を描いた迫真の小説

21:26

表紙写真ciel dans la tete「Le ciel sur la tête」

著者 : Nan Aurousseau
分類 : サスペンス小説

出版社  : Stock
本の種類 : ソフトカバー(14x2x22)
ページ数 : 204頁


フランスの Entry 刑務所の、年若い受刑者が収容されている第221房で、暴動が起こった。
最初は、散歩の時間の延長を要求し、独房へ戻る事を拒否するという、些細な出来事が、暴動へ変っていくのに、時間はかからなかった。 やがて、当局は武力をもって、暴動の制圧にかかり、最後まで、刑務所の屋根に上り抵抗を続けていた、受刑者は成人受刑者棟にある、懲罰房へ送られた。

この懲罰用に設けられた独房に、収容されたのは、

コカイン売買で、執行猶予付き3ヶ月の刑をうけたものの、裁判所の書記のミスにより、刑務所に送られていしまった17歳の文学少年 Benji、

麻薬売買、恐喝、売春斡旋等々、長い前科があり、刑務所のボス的存在であり、ボールペン一本で、人を殺す事の出来ると、刑務所看守から恐れられている Djet、

窃盗、強盗を生活の糧としており、強盗で検挙され、無実を主張したものの懲役刑を受けた、華奢だけど、気を害されたら、徹底的な凶暴さを発揮するため、回りから一目おかれている Metal、

過去及び本名不詳、危険物保持で逮捕され、天からの「この世を破壊せよ」とのお告げを待ち、その準備を進めている、本来なら精神病院送りになるはずの Tox、

の4人。 そして、この4人の受刑者と、

Tox に報復を企む刑務所副所長 Suk、
経験豊富で受刑者への暖かい配慮を惜しまない、定年まじかの看守 Blind、
受刑者へ更正のために、熱意を持つている、インストラクター Niaux、 Querry、 Karim、

等の、刑務所関係者の姿を通して、刑務所の実態を描いたフィクション。

初めの10頁を読んだだけで、文章の持つ迫力に圧倒されてしまった、そんな力強く、勢いのある文体。
刑務所での過酷な実態が、程よく抑圧の効いた筆致で描かれて行くのですが、その裏に、炎のように燃え上がる、著者の思いを感じ取る事が出来ます。

平均一日一人が自殺を図るという、異常な受刑者の自殺数、人員補強と労働条件の改善を求めた刑務所看守のストライキ、などで、フランスの世論を騒がせている、フランス刑務所の実態を語った、タイムリーな作品。

18歳の時、強盗で検挙され、7年の懲役刑を受け、6年刑務所暮らしの経験がある著者の手になる作品だけあって、野次馬根性で書かれたルポタージュなどとは全く次元の違う、受刑者が置かれた真の状況と、彼らの思いが、しっかりと伝わってくる、重みのある作品になっています。

俗語、くだけた口語口調が出てきますが、一つの章の長さがとても短く、読みやすい文章で書かれているので、多読用にもお勧めできるのではないかと思いました。

【こんな人にお勧め】
フランスの刑務所を舞台にした迫力に溢れる小説を読みたい方。 多読用。

【きわめて個人的な本の評価】
作品評価     : 4/5
フランス語難易度 : 3/5(易<難)
読みごこち    : 4/5(難<易)

【関連記事】
著者名別索引・小説 【著者名 A】Nan Aurousseau

【外部リンク】
ペーパーバック版「Le ciel sur la tête」のアマゾン・フランスの頁

2010年9月20日に一部加筆修正。2013年5月7日レイアウト修正。

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