♥ Coup de coeur ♥
「Zoo, Tome 3
」
ストーリー : Bonifay
作画・彩色 : Frank Pé
出版社 : Dupuis
本の種類 : ハードカバー(24x1x31)
ページ数 : 75頁
Céléstin が、軍医として戦場に向かった。 Anna、Manon、Buzzy、は、彼の留守を守り、屋敷と動物達の世話に余儀ないが、屋敷は荒れる一方だった。 Céléstin から便りがないのが心配で、Manon は、何も手につかない。
そんなある日、以前から Céléstin と懇意だった、代議士が、屋敷に現れ、Célvstin が戦場で行方不明になった、と三人に伝える。
第一次世界大戦中のフランス、ノルマンディー地方を舞台としたフランス漫画「Zoo」の最終巻。
この「Zoo」シリーズ、第1巻の初版が1994年で、第2巻の初版が1999年、そして、この最終巻に当たる第3巻が出版されたのが、2007年なので、初版から完結までに、13年かかっている事になります。 私は続けて3巻読んだからいいものの、そうでなければ、とっくに前の巻のストーリーを忘れてしまった可能性大。 やっぱりBDに関する限り、フランス人は日本人より、遥かに気が長いみたいですね。 しかし、時間をかけた甲斐があった、と断言できる、大変素晴らしいBDに仕上がっています。
グラフィックに関しては、先に出版された2冊も良かったのですが、それを遥かに超えた文句のつけるところのない逸品。
この第3巻目は、戦場の場面がメインになっているのですが、戦いに疲れ果てた戦士達、雨の降り注ぐ荒れ果てた大地、廃墟となった村のシーン等々、読む者の感動を呼び起さずにはいられない、繊細でかつ力強いグラフックには、ただただ圧倒されました。 技術的に優れているだけでなく、見るものの心を強く揺さぶらずにはいられない、そんな圧倒的な存在感が感じられる素晴らしい絵です。
小説だったら、最低でも、1ページ分描写しなけらば表現出来ない、シチュエーションや、登場人物の気持ちを、一コマだけで、表現してしまう、そんな高度な技術と表現力が駆使されています。 1、2巻のグラフィックも優れていましたが、この第3巻目は、それを遥かに凌いだ、背筋が寒くなるような、迫力が感じられます。
ストーリーに関しては、第1、2巻は、この第3巻のための、お膳立てに過ぎなかったと、気づかされる、そんな最終巻にふさわしい内容。
行方不明になった Céléstin を探しに戦場へ向かった Anna の姿は、感動的。
ストーリーも、悪くないけれど、このグラフィックでなかったら、これ程の感動は受けなかったでは・・・と、おしまいのページを閉じた時、私は思いました。
13年の重みをずっしりと感じる、久しぶりに巡り会えた、読み応え満点のフランス漫画でした。
【こんな人にお勧め】
【きわめて個人的な本の評価】
【関連記事】
【外部リンク】
2010年5月13日に一部加筆修正。 2013年3月28日にレイアウト修正。

ストーリー : Bonifay
作画・彩色 : Frank Pé
出版社 : Dupuis
本の種類 : ハードカバー(24x1x31)
ページ数 : 75頁
Céléstin が、軍医として戦場に向かった。 Anna、Manon、Buzzy、は、彼の留守を守り、屋敷と動物達の世話に余儀ないが、屋敷は荒れる一方だった。 Céléstin から便りがないのが心配で、Manon は、何も手につかない。
そんなある日、以前から Céléstin と懇意だった、代議士が、屋敷に現れ、Célvstin が戦場で行方不明になった、と三人に伝える。
第一次世界大戦中のフランス、ノルマンディー地方を舞台としたフランス漫画「Zoo」の最終巻。
この「Zoo」シリーズ、第1巻の初版が1994年で、第2巻の初版が1999年、そして、この最終巻に当たる第3巻が出版されたのが、2007年なので、初版から完結までに、13年かかっている事になります。 私は続けて3巻読んだからいいものの、そうでなければ、とっくに前の巻のストーリーを忘れてしまった可能性大。 やっぱりBDに関する限り、フランス人は日本人より、遥かに気が長いみたいですね。 しかし、時間をかけた甲斐があった、と断言できる、大変素晴らしいBDに仕上がっています。
グラフィックに関しては、先に出版された2冊も良かったのですが、それを遥かに超えた文句のつけるところのない逸品。
この第3巻目は、戦場の場面がメインになっているのですが、戦いに疲れ果てた戦士達、雨の降り注ぐ荒れ果てた大地、廃墟となった村のシーン等々、読む者の感動を呼び起さずにはいられない、繊細でかつ力強いグラフックには、ただただ圧倒されました。 技術的に優れているだけでなく、見るものの心を強く揺さぶらずにはいられない、そんな圧倒的な存在感が感じられる素晴らしい絵です。
小説だったら、最低でも、1ページ分描写しなけらば表現出来ない、シチュエーションや、登場人物の気持ちを、一コマだけで、表現してしまう、そんな高度な技術と表現力が駆使されています。 1、2巻のグラフィックも優れていましたが、この第3巻目は、それを遥かに凌いだ、背筋が寒くなるような、迫力が感じられます。
ストーリーに関しては、第1、2巻は、この第3巻のための、お膳立てに過ぎなかったと、気づかされる、そんな最終巻にふさわしい内容。
行方不明になった Céléstin を探しに戦場へ向かった Anna の姿は、感動的。
ストーリーも、悪くないけれど、このグラフィックでなかったら、これ程の感動は受けなかったでは・・・と、おしまいのページを閉じた時、私は思いました。
13年の重みをずっしりと感じる、久しぶりに巡り会えた、読み応え満点のフランス漫画でした。
【こんな人にお勧め】
表現力のあるグラフィックの漫画を読んでみたい方。
【きわめて個人的な本の評価】
総合評価 : 5/5
ストーリー : 4/5
グラフィック : 5/5
カラーリング : 4/5
ストーリーボード : 5/5
フランス語難易度 : 2/5(易<難)
読みごこち : 5/5(難<易)
ストーリー : 4/5
グラフィック : 5/5
カラーリング : 4/5
ストーリーボード : 5/5
フランス語難易度 : 2/5(易<難)
読みごこち : 5/5(難<易)
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【外部リンク】
2010年5月13日に一部加筆修正。 2013年3月28日にレイアウト修正。
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